WordPressを手動(マニュアル)インストールする方法を解説していきます。
手動でインストールを行うには、FTPソフトと呼ばれるファイルを転送するためのソフトを使用します。
この記事では、人気のFTPソフトであるFileZillaを用いて解説を進めていきます。
FiliZillaの使い方を知らない方は、次の記事を参考にしてください。設定方法と使い方について詳しく解説しています。
手動(FTP)でWordPressをインストールする手順
手動(FTP)でWordPressをインストールする流れは次のようになります。
- WordPressパッケージのダウンロード・解凍
- WordPress用のデータベース作成
- FTPでサーバーにWordPressファイルをアップロード
- 設定・インストール
慣れてしまえば、5分ほどでインストールが完了します。
Step 1. WordPressパッケージの解凍
WordPressのインストールは、パッケージをサーバーにアップロードすることで行えます。
公式サイトよりWordPressのパッケージのダウンロードし、サーバーへアップロードするための準備を行います。
WordPressパッケージのダウンロード
まずはWordPress公式サイトより、WordPressのパッケージをダウンロードします。
公式サイトのダウンロードページを開いたら、「WordPress 〇.〇.〇 をダウンロード」をクリックし、パッケージのダウンロードを行います。
パッケージの解凍
パッケージは圧縮ファイルの形式でダウンロードされます。
使用しているパソコンのOSによって、ダウンロードしたパッケージの形式が異なります。
圧縮ファイルの形式
- Windows → 「.zip」
- Mac → 「.tar.gz」
このファイル形式は、インストール方法に影響しないので特に気にしなくても大丈夫です。
圧縮ファイルのままではインストールが行えないので、ダウンロードした圧縮ファイルを解凍します。
圧縮ファイルの解凍はダブルクリックで行えるはずです。圧縮ファイルの解凍が完了すると、「wordpress」という名称のフォルダができます。
これでサーバーへアップロードする準備ができました。続いて、WordPressに使用する、データベースの作成を行います。
Step 2. WordPress用のデータベース作成
WordPressをインストールするには、使用するデータベースの準備およびそのデータベースへアクセス権を持つユーザーが必要となります。
使用されているサーバーの手順に沿って、データベースおよびユーザーの作成を行ってください。
エックスサーバーでのデータベースおよびユーザーの追加を行う手順は次の記事で詳しく解説しています。
Step 3. wp-config.phpファイルの作成
データベースの作成を終えたら、wp-config.php
ファイルの作成を行います。
wp-config-sample.phpファイルのコピーおよび名称変更
解凍したwordpressフォルダの内容を確認すると、wp-config-sample.phpというファイルが見つかるはずです。
まずはそのファイルを同じフォルダ内にコピーし、名称をwp-config.phpに変更しましょう。
wp-config.phpファイルの編集
作成したwp-config.phpファイルの内容の編集を行います。
// ** MySQL settings - You can get this info from your web host ** // /** The name of the database for WordPress */ define( 'DB_NAME', 'database_name_here' ); /** MySQL database username */ define( 'DB_USER', 'username_here' ); /** MySQL database password */ define( 'DB_PASSWORD', 'password_here' ); /** MySQL hostname */ define( 'DB_HOST', 'localhost' );
まずはwp-config.phpファイルを開き、上記の色付けした箇所を変更します。
変更する内容は次の通りになります。
- database_name_here → データベース名
- username_here → データベースにアクセス権を持つユーザーの名称
- password_here → データベースへアクセスするためのパスワード
- localhost → データベースのホスト名(IPアドレス)
これはStep.2で作成したデータベースの内容を元に変更してください。
続いて、以下の箇所を変更します。
define( 'AUTH_KEY', 'put your unique phrase here' ); define( 'SECURE_AUTH_KEY', 'put your unique phrase here' ); define( 'LOGGED_IN_KEY', 'put your unique phrase here' ); define( 'NONCE_KEY', 'put your unique phrase here' ); define( 'AUTH_SALT', 'put your unique phrase here' ); define( 'SECURE_AUTH_SALT', 'put your unique phrase here' ); define( 'LOGGED_IN_SALT', 'put your unique phrase here' ); define( 'NONCE_SALT', 'put your unique phrase here' );
こちらの内容は、https://api.wordpress.org/secret-key/1.1/salt/へアクセスすると表示される内容をそのまま貼り付けるだけでOKです。
以上で、wp-config.phpファイルの編集は完了です。
Step 4. FTPでサーバーにWordPressファイルをアップロード
FTPソフトを使って、必要なファイルをサーバーにアップロードします。
サーバーにWordPressファイルをアップロード
まずはWordPressをインストールしたいディレクトリを決めましょう。
- ドメインルート(
http://example.com/
)にインストールを行いたい場合 – サーバーのルートディレクトリにアップロードします。 - サブディレクトリ(
http://example.com/wp/
)にインストールを行いたい場合 – FTPでルートディレクトリにディレクトリを作成して、そのディレクトリにアップロードします。
注:多くのレンタルサーバーでは、ルートディレクトリは「ドメイン名/public_html/」
です。
インストールを行うディレクトリが決まったら、解凍したパッケージ内(wordpressフォルダ)にあるファイルおよびフォルダをそのディレクトリにアップロードします。
Step.3で作成したwp-config.phpも忘れずにアップロードしましょう。
※index.html
ファイルを削除
もしアップロード先にindex.html
ファイルがあれば、削除しましょう。アップロード前に行っても大丈夫です。
index.php
ファイルよりindex.html
ファイルの読み込みを優先する場合があるため。WordPressで使用するのはindex.php
ファイルになります。Step 5. 設定・インストール
WordPressのインストールを行います。
インストールファイルへアクセスする
インストールを行うため、インストールファイルにアクセスします。アクセス先は、wp-admin/install.php
になります。
- ドメインルート(
http://example.com/
)にアップロードした場合 – アクセス先は「http://example.com/wp-admin/install.php」
- サブディレクトリ(
http://example.com/wp/
)にアップロードした場合 – アクセス先は「http://example.com/wp/wp-admin/install.php」
インストールファイルへアクセスすると、次のような画面が表示されます。「さあ、始めましょう」ボタンをクリックします。
データベース設定
はじめに行うのは、データベース設定です。
Step 2で作成したデータベースおよびユーザー情報を入力します。入力できたら、「送信」ボタンをクリックします。
- ホスト名 – サーバーの管理画面で確認できるはずです。
- テーブル接頭辞 – 複数のWordPressをインストールする予定があるなら変更します。
入力した内容でデータベースへの接続が成功したら次のような画面が表示されますので、「インストール実行」ボタンをクリックします。
サイトの基本設定
次に行うのは、サイトの基本設定です。
- サイトのタイトル – お好きな名前をつけましょう。WordPressへログイン後、いつでも変更できます。
- ユーザー名 – 管理画面へログインするために使用する名前です。
- パスワード – 管理画面へログインするために使用するパスワードです。
- メールアドレス – WordPressのアップデート情報などが配信されます。
- 検索エンジンの表示 – Googleなどの検索エンジンにサイトを表示するか決めます。表示したくない場合はチェックを入れます。
すべての項目の入力を終えたら、「WordPressをインストール」ボタンをクリックします。
インストール
インストールに成功すると、次のような画面が表示されます。
これでWordPressのインストールは完了です。そのまま管理画面へログインを行ってみましょう。「ログイン」ボタンをクリックします。
WordPress管理画面へログイン
ログイン画面は次のようになっています。サイトの基本設定で入力したユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。
ログインに成功すると、ダッシュボードが表示されます。
以上がFTPを使用してWordPressを手動インストールする手順になります。