この記事では、人気FTPソフトであるFileZillaの設定方法と使い方を紹介します。
FileZillaは、FTPソフトの中でもわかりやすい画面構成をしています。そのため、初心者でもすぐに使い方を覚えられます。
FTPソフトを使いこなせるようになれば、カスタマイズの幅が広まりますし、手動でバックアップもできるようになるのでメリットばかりです。
ぜひ使い方を覚えましょう。
FileZillaとは?
FileZillaは、サーバーとパソコン間でファイルのやり取りが行えるFTPソフトの1つです。
FileZillaは、初心者でも使いやすい画面構成をしているため、FTPソフトの中でも人気があります。技術的な知識がなくても簡単に使いこなせることができます。
ちなみにFTPは、File Transfer Protocolの略称です。その名の通り、ファイル転送を行う通信方法を表します。
FileZillaは、サーバーとパソコン間のファイルのやり取りをFTPという通信方法を使って行うということです。
FileZillaは、WindowsとMacで使えて、日本語にも対応しています。日本でも利用者が多いので、困った時はインターネットで解決方法が探しやすいのもメリットです。特にこだわりがなければ、FTPソフトはFileZillaを使用するのがおすすめです。
FileZillaをインストールする
FileZillaを使うには、パソコンにインストールする必要があります。まずはお使いのパソコンのOSに合わせて、FileZillaをダウンロードしましょう。以下のリンクからダウンロードページへ飛びます。
※Windowsのbit数の確認方法をわかりやすく解説したMicrosoftの公式サポートページがあります。Windowsパソコンのbit数がわからない方は、サポートページにて手順を確認してください。
FileZillaのダウンロードページへ進んだら、「Download FileZilla Client」と書かれた緑色のボタンをクリックします。FileZillaのダウンロードが始まります。
FileZillaのダウンロードが完了したら、パソコンへインストールを行ってください。
FileZillaの設定方法
インストールが完了したら、FileZillaを起動してみましょう。
さっそくFileZillaを起動してみて不安に思った方もいるかもしれません。特に英語が苦手な方は…
でも安心してください。FileZillaは日本語にも対応しています。まずは、画面の表示言語を日本語へ変更しておきましょう。
言語設定の変更(日本語)
FileZillaの設定画面を起動します。メニューからFileZillaをクリックし(①)、続いてSettingsをクリックします(②)。
Settings画面が表示されます。Languageをクリックすると(①)、右側の列に設定できる言語一覧が表示されます。言語一覧からJapanese(ja_JP)を選択し(②)、「OK」ボタンをクリックします(③)。
そうすると、ポップアップが表示されます。内容は「言語設定を反映させるには、再起動が必要となります。」というものです。記載内容に従い、FileZillaを再起動します。
FileZillaの再起動が完了したら、画面の言語が日本語へ変更されていることが確認できます。
これで使いやすくなりましたね。それでは、WordPressをインストールしているサーバーへ接続する設定を行います。
サイト情報の設定
FTPソフトは、FTP接続情報を用いて、サーバーへ接続を行います。
まずは、接続設定を入力するウィンドウを開きます。メニューからファイルを選択し、そこからサイトマネージャをクリックします。
サイトマネージャが表示されます。ここで、FTPを使用し接続したいサーバーの情報を入力します。まず、「新しいサイト」ボタンをクリックします。
ご自身で分かりやすい名前を入力しましょう。レンタルサーバーの会社名やWordPressのブログ名などがおすすめです。右の列では、レンタルサーバーから提供されたFTP接続情報を入力していきます。
- ホスト – レンタルサーバーから提供されたログイン情報を入力します
- プロトコル – FTP – ファイル転送プロトコル
- 暗号化 – 明示的なFTP over TLSが必要を選択します
- ログオンの種類 – 通常を選択します
- ユーザ – レンタルサーバーから提供されたログイン情報を入力します
- パスワード – レンタルサーバーから提供されたログイン情報を入力します
FTP接続情報は、レンタルサーバーを登録した時にE-mailで送られてきます。また、レンタルサーバーの管理パネルでも見ることができます。
エックスサーバーのFTP接続情報
E-mail
件名:【Xserver】■重要■サーバーアカウント設定完了のお知らせ (試用期間)
▼サーバーアカウント情報
FTPホスト : *****.xserver.jp ⬅️ ホスト
FTPユーザー : username ⬅️ ユーザ
FTPパスワード : password ⬅️ パスワード
メールサーバー : *****.xserver.jp
mixhostのFTP接続情報
E-mail
件名:【mixhost】 サーバーアカウント設定完了のお知らせ
FTP接続情報
FTPホスト名 : *****.mixh.jp ⬅️ ホスト
FTPSホスト名 : *****.mixhost.jp
ユーザー名 : username ⬅️ ユーザ
パスワード : password ⬅️ パスワード
Webサイトフォルダ : /public_html
さくらのレンタルサーバーのFTP接続情報
E-mail
件名:[さくらのレンタルサーバ] 仮登録完了のお知らせ
《 契約サービスの接続情報 》
FTPサーバ名 : *****.sakura.ne.jp ⬅️ ホスト
FTPアカウント : username ⬅️ ユーザ
FTP初期フォルダ : www
サーバパスワード : password ⬅️ パスワード
サイトマネージャーでFTP接続情報を入力したら、「接続」ボタンをクリックしましょう。
FileZillaは入力されたFTP接続情報を記憶します。今後は接続ボタンを押すだけでサイトへ接続ができるようになります。
証明書の確認
パソコンからの初めてサイトへ接続する場合、「不明な証明書」ウィンドウが表示されます。下にある「今後もこの証明書を常に信用する」にチェックを入れて(①)、「OK」ボタンをクリックします(②)。
サーバーへの接続完了
接続されれば、サーバーとパソコン間でファイルのアップロードやダウンロードが可能になります。
FileZillaの使い方
サイトへの接続設定できれば、WordPressサイトへのファイルのアップロードが可能になります。
画面の見方
画面の見方を覚えましょう。FileZillaの画面構成はとてもシンプルです。
左側の列には、FileZillaをインストールしたパソコンのデータが表示されます。右側の列には、FTP接続情報を使用して接続したサーバーのデータが表示されます。この左側と右側の列を使って、パソコンとWordPressが設置されているサーバー間でファイルのやり取りを行います。
データの表示欄は、上のフォルダ階層の図で選択しているフォルダ内容が下の欄に表示されます。
データが表示されている欄の上下には、処理を行った際のログ(記録)が表示されます。上には、サーバーへ接続を行った際の状態についてのログが表示されます。下には、ファイル転送を行った際のログが表示されます。
操作ボタン
FileZillaのウィンドウ上部には、様々なボタンが配置されています。たくさんありますが、以下の中から①、⑥、⑧、⑨、⑩の使い方を覚えておけば、FileZillaの使用は問題ないでしょう。
- サイトマネージャーを表示します。
- 接続ログの表示非表示を切り替えます。
- ローカルサイトのディレクトリツリーの表示非表示を切り替えます。
- リモートサイトのディレクトリツリーの表示非表示を切り替えます。
- ファイル転送ログの表示非表示を切り替えます。
- ファイル・フォルダの更新を行います。
- 転送キューの実行と停止の処理を切り替えます。
- 実行中のアップロードやダウンロードなどの操作を停止します。
- 接続しているサーバーから切断します。
- 最後に使用したサーバーに再接続します。
- 表示内容にフィルターをかけます。
- ローカルサイトとリモートサイトの差分を表示します。
- 同期ブラウジングを行います。
- 検索を行います。
移動方法
ローカルサイトまたはリモートサイト欄を使用し、作業を行いたいフォルダ(ディレクトリ)へ移動します。ここでは、3つの方法を紹介します。
ディレクトリツリーで移動
内容を見たいフォルダの前の三角マークをクリックすると、その中に含まれているフォルダが表示されます。
パスを入力して移動
パスを入力する欄に直接見たいフォルダのパスを入力します。また、右側にある∨をクリックすると、いままで入力した履歴が表示されますので、そこから選択することも可能です。
フォルダを選択して移動
フォルダが表示されている1番上にある「…」というフォルダをダブルクリックすると、1つ上の階層に戻ることができます。それ以外のフォルダをダブルクリックすると1つ下の階層へ進むことができます。
フォルダ内容の確認
フォルダの中に含まれているファイルを確認したい場合は、ディレクトリツリーからそのフォルダを選択します。
また、直接フォルダのパスを入力してもいいですし、直前の「フォルダを選択して移動」で説明した1つ下の階層へ進む方法でフォルダ内容の確認も行えます。
ファイルとフォルダの操作方法
ファイルとフォルダの操作は、右クリックでメニューを表示して行います。「ディレクトリを開く」はフォルダを選択した場合のみ表示されます。
ファイルとフォルダのアップロードやダウンロードは、パソコンのデータ表示欄からサーバーのデータ表示欄へドラッグ&ドロップして行うのも可能です。
しかし、ドラッグ&ドロップで操作を行ってしまうと、うっかり違うフォルダに入れてしまうかもしれません。たくさんフォルダがあると、探すのがとても大変になります。
右クリックであれば、データの表示欄にアップロードやダウンロードされるだけです。そのため、間違って操作したとしても確認が簡単です。アップロードやダウンロードの操作は、右クリックでメニューを表示して行うことをおすすめします。
ディレクトリ(フォルダー)の作成方法
WordPressでカスタマイズを行う際には、事前にディレクトリ(フォルダ)の作成が必要となることがあります。
フォルダを作成したい階層に移動します。そして、右クリックでメニューを表示し、「ディレクトリの作成」をクリックします。
「ディレクトリを作成」ポップアップが表示されます。「新規ディレクトリ」と記載された箇所を作成したいフォルダ名に変更してください。変更できたら、「OK」ボタンをクリックします。
これでディレクトリ(フォルダー)の作成は完了です。
アップロード方法
サーバーへファイル(フォルダ)をアップロードするには、パソコン側にあるアップロードしたいファイル(フォルダ)を右クリックします。右クリックしすると、メニューが表示されます。その中から「アップロード」をクリックします。
選択したファイル(フォルダ)がサーバーにアップロードされます。アップロードが完了したら、サーバー側のデータ欄に選択したファイル(フォルダ)が表示されます。
WordPressは、とにかくファイルをアップロードすれば良いというわけではありません。適切な場所にファイルを配置しないと想定通りに動きません。
FTPソフトを使用してファイルをアップロードする前に、WordPressを構成するフォルダの中からどこにファイルを置けば良いのかしっかりと確認しておきましょう。
ダウンロード方法
サーバー側のデータをパソコン側へダウンロードすることができます。これを利用し、テーマファイルのなどのバックアップを取っておくことができます。
パソコンへファイル(フォルダ)をダウンロードするには、サーバー側にあるダウンロードしたいファイル(フォルダ)を右クリックします。右クリックしすると、メニューが表示されます。その中から「ダウンロード」をクリックします。
選択したファイル(フォルダ)がパソコンにダウンロードされます。ダウンロードが完了したら、パソコン側のデータ欄に選択したファイル(フォルダ)が表示されます。
削除方法
ファイル(フォルダ)の削除ができます。
削除したいファイル(フォルダ)を右クリックします。右クリックしすると、メニューが表示されます。その中から「削除」をクリックします。
削除をクリックすると確認のダイアログが表示されます。本当に削除していいなら、「OK」ボタンをクリックしてください。
名前の変更方法
ファイル(フォルダ)の名前の変更ができます。
名前を変更したいファイル(フォルダ)を右クリックします。右クリックしすると、メニューが表示されます。その中から「名前の変更」をクリックします。
名前の変更ができるようになりますので、希望の名前を入力しエンターキーを押してください。
パーミッションの変更方法
ファイル(フォルダ)のパーミッションの変更ができます。サーバーへファイルをアップロードしたのにWordPressでうまく動かない場合は、ファイルのパーミッションに問題がある可能性があります。その際は、確認してみましょう。
パーミッションを変更したいファイル(フォルダ)を右クリックします。右クリックしすると、メニューが表示されます。その中から「パーミッションの変更」をクリックします。
「ファイル属性の変更」ウィンドウが表示されます。希望の設定に変更し、「OK」ボタンをクリックしてください。