WordPressで使用されているプログラミング言語は次の5つです。
この記事が読んでいられる方は、WordPressへの理解を深めて、自身でカスタマイズや開発を行なっていきたい方だと思います。
そういった方の参考になるように、WordPressで使用される5つの言語について、特徴や学習方法を解説していきます。
※WordPressとは、どういったソフトウェアであるか理解している方に向けて書いています。
それぞれのプログラミング言語がWordPressで行なっていること
- HTML・・・Webページの構造を決める
- CSS・・・Webページのレイアウト・デザインを決める
- PHP・・・Webページの構造を組み立てる
- JavaScript(JQuery)・・・使いやすいインターフェースを実現する
- SQL・・・Webページを構成するデータの出し入れをする
WordPressは動的コンテンツと呼ばれるもので、PHPを利用してWebページの元となるHTMLを組み立てます。
HTML要素となるデータを保存したり、取得するためにSQLが用いられます。
そして、HTML要素によって組み立てられたWebページの見た目を変更し、見やすいものにするためにCSSが使われます。
JavaScript(JQuery)はCSSやPHPのみでは実現できないデザインや機能を実装するために使用されます。
WordPressでは、このように5つの言語が使用されています。
その①:HTML
HTMLとは、Webサイトのコンテンツ構造を示すために使用されるマークアップ言語です。
マークアップ言語は、タグによってその要素を示します。
<p>pタグは段落を示します。</p>
pタグの段落を始めとして、hタグの見出し要素からimgタグの画像要素まで、タグには様々な種類があります。
こういったHTML要素を組み合わせて、Webサイトの構造を決めるのがHTMLです。
WordPressといったブログもWebサイトの一種であり、HTML要素の組み合わせでできています。
特徴
HTMLはタグごとにどのような用途で使われるべきか、指針が決められています。
覚えるべき点も少ないので、比較的少ない学習コストでWordPressのカスタマイズや開発に使用できるレベルまで到達することができます。
学習のポイント
- ブロック要素とインライン要素の区別はできるようにしておく
- マイナーな属性は使いながら覚える
- 困ったらリファレンスを読む
その②:CSS
CSSは、Webページを構成するHTML要素に対して見た目の変更を適用できる言語です。
p { color: red; }
例えば、上記のようにCSSを記述することで、pタグでできたHTML要素の文字色を赤にすることができます。
色の変更だけでなく、文字の大きさや要素ごとの間隔の調整もCSSで行います。他にも、CSSでできることはたくさんあります。
簡単にまとめてしまえば、CSSはHTMLでできたWebページを理想のレイアウト・デザインにするために使うということです。
特徴
CSSはHTMLと同様によく使うプロパティが決まっており、比較的学習コストが少なくて済む言語です。
しかし、大規模サイトになると保守性が高いCSSルールを作るといった設計も必要となってくる場面があります。
また理想のデザインにするためには、CSSだけでなく、HTMLの構成も考えなくてはいけないが出てきます。
CSSは習得自体はとても簡単な言語です。ただ理想のデザインにすることは難しいこともあるということを覚えておきましょう。
※CSSでどうしても実現できない場合は、画像にしてしまうというのも一つの手段です。
学習のポイント
- よく使うプロパティはひとまず覚える
- わからないものはひたすら検索
- ブラウザーによって非対応のプロパティがあることを覚えておく
その③:PHP
PHPはサーバー側で動作するプログラミング言語であり、WordPressのソフトウェアの根幹となっている言語です。
そのため、知識のない人が下手にWordPressのPHPファイルを修正すると、動作がしないといったトラブルになります。
特徴
WordPressのカスタマイズや開発を行いたい方は、学習優先度が最も高いものになります。
PHPはプログラミング言語の中でも、学習難易度が低いものです。順を追って勉強すれば、習得にそこまで時間がかかるものではないでしょう。
DIYユーザーだとしても使えるようになれば、WordPressの機能を最大限に活かせるようになります。
例えば、WordPressにはショートコード機能があります。デフォルトで実装されているもの以外にも、自身でPHPコードを書くことでショートコードを作成することが可能です。
// [hello]と記述した箇所に、Hello!という文字列を出力するショートコード function hello_func( $atts ){ return "Hello!"; } add_shortcode( 'hello', 'hello_func' );
これは簡単な機能の例です。PHPを使えるようになれば、このようにWordPressで不足している機能は自身で追加できるようになります。
学習のポイント
- 入門レベルを理解できれば、簡単なショートコードが作成できる
- 簡単なプラグインは数日勉強すれば、作れるようになる
- WordPressを使うなら、勉強しておいて損はしない言語
その④:JavaScript(JQuery)
JavaScriptを利用すれば、Webサイトにより高度な機能を実装できるようになります。
JQueryはJavaScriptのライブラリであり、より短いコードでJavaScriptの機能を実現するためのものです。
特徴
JavaScript(JQuery)が使えるようになれば、Webページでやりたいことはほとんどできるようになります。
CSSでできそうでできないデザインやレイアウトも、JavaScript(JQuery)で簡単に実現できることも多いです。
ただWordPressの開発を行わない方にとって、使う場面はほぼないでしょう。
学習のポイント
- 参考書を読むだけでは実力が身につかないので、実践を多く積むべき
- WordPressならではのトラブルが多いことを理解する
その⑤:SQL
SQLはデータベース管理システムに問い合わせを行い、データの挿入や取得といった操作を行うための言語です。
特徴
PHPにSQL操作の関数があるため、WordPressに関してはSQLの仕組みを理解するだけで充分でしょう。
学習が必要な方も、プラグインやテーマ開発を行う一部の方のみになります。